「墓じまいってどういういいことあるの?」
この記事では、墓じまいのメリットやデメリットについて解説していきます。
跡取りがいないお家や子ども・孫に迷惑をかけたくないお家が少なからずいますが、トラブルにつながるかもしれません。実際、どのように話を進めていくとトラブルがないように進めれるのでしょうか。
〔今回の内容〕
- 墓じまいのメリット
- 墓じまいのデメリット
- 墓じまいについてのギモン
今回は、墓じまいの相談や供養などを行ってきて感じるメリットなどについてお伝えしていきます。
参考にしていただければ、「なにから手をつければいいのか」「どう行動すればいいのか」といった悩みが軽くなっていくはずです。
墓じまいをどうしようか検討している方は、ぜひお読みください。
墓じまいのメリット
まずは墓じまいのメリットについて下記の通り解説していきます。
- 「お墓を放置している」というストレスから解放される
- 管理費などのお墓に関する出費が抑えられる
- 子どもや孫への負担を軽くすることができる
- 改葬先が永代供養であれば、きちんと供養してもらて安心
- 改葬先の場所によっては、お参りしやすくなる
順番に解説していきます。
「お墓を放置している」というストレスから解放される
お墓が遠方などにあり、全然お参りができていない場合には「お墓を放置している」という罪悪感を抱いてしまうかもしれません。
墓じまいをして、ご先祖様の遺骨を他のところに埋葬してしまえば、そのモヤモヤもすっきりするかもしれません。
管理費などのお墓に関する出費が抑えられる
霊園や寺院の境内にお墓がある場合には、お墓の管理料や護持会費などの費用が必要になってくる場合があります。
墓じまいをして、合葬墓に埋葬するとそういう出費を抑えることができるでしょう。
子どもや孫への負担を軽くすることができる
お墓は、先祖代々から受け継いでいくものですので、当然自分の次は子どもや孫が継承していく必要があります。
そのため墓じまいを行えば、これらを継承するものがなくなるので、結果的に負担を軽くすることができます。
改葬先が永代供養であれば、きちんと供養してもらて安心
仮に墓じまいを行い、お寺の境内などに永代供養された場合には、毎日の勤行はもちろん、お彼岸やお盆に手厚く供養してくれます。
供養方法に関しては、お寺や地域によっても違いがありますので、申し込みをする前に確認しておきましょう。
改葬先の場所によっては、お参りしやすくなる
改葬先を自宅の近くにしておくと、お参りしやすくなるメリットがあります。
さらに、交通費などの費用も削減することができますので、長い目でみれば経済的です。
墓じまいのデメリット
次に墓じまいのデメリットについては下記の通り。
- 墓の撤去などの費用がかかる
- 親族とトラブルになる可能性がある
- お寺から多額の離檀料を要求されるなどトラブルになる場合がある
- 合葬した場合、何かあった場合でも遺骨を還してもらえない
- 先祖代々のお墓がなくなってしまう
- 墓じまいをすることに罪悪感を覚えて精神的に負担を感じてしまう
順番に解説していきます。
お墓の撤去などの費用がかかる
墓じまいは、その方法によって費用が大きく変わってきます。
どちらにしてもある程度まとまったお金が必要になってきます。
親族とトラブルになる可能性がある
墓じまいのやり方にもよりますが、墓じまい後に合祀墓などに納骨してしまった場合、故人の遺骨を取り出すことができなくなってしまいます。
そのため、親族間のトラブルにつながるケースもあります。
お寺から多額の離檀料を要求されるなどトラブルになる場合がある
墓じまいするということは、檀家をやめる離檀をするということにもなりますので、お寺から多額の離檀料を要求されたなどのケースもあるようです。
お寺からの立場でお伝えすると、護持会費の滞納などがあった場合にはこういうことになるかもしれませんが、基本的には「離檀=高額請求」にはなりません。
合葬した場合、何かあった場合でも遺骨を返してもらえない
合葬してしまった場合には、他の方のご遺骨と混ざってしまうことになります。
そのため、後から「返して欲しい」といっても返してもらえない場合がほとんどです。
先祖代々のお墓がなくなってしまう
当然ですが、墓じまいをしてしまえば先祖代々のお墓がなくなってしまいます。
お墓は自分のルーツを探ったり、ご先祖様が眠っている安らかな場所ですので、そういう場所がないのは少し寂しく思います。
墓じまいをすることに罪悪感を覚えて精神的に負担を感じてしまう
墓じまいをするということは、これまでお墓を大切に守ってきたご先祖さまのお墓がなくなるということです。
あとで「やっぱりやめておけばよかった」などとならないように、しっかり自分で決断していきましょう。
家族や親せきで相談をしてから墓じまいを進めよう
墓じまいを考えるときは、自分だけで考え込まないで家族や親せきでよく相談してから進めるようにしてください。
墓じまいした後の供養の方法や費用などについても、やり方や場所によっても変わってきます。
そのように話を進めていけば、家族間・親族間のトラブルは起こることがないでしょう。
墓じまいについてのギモン
ここで墓じまいに関する疑問についてお伝えしていきます。
墓じまいをして不幸にならない?
よくお墓を粗末にすると、先祖さまに祟られるなど、考えてしまう場合がありますが、決してそのようなことはありません。
「祟る」という概念は神道から来ているから問題ありません。
ただ墓じまいを行うことで、自分の身の回りの状況は確実に変化がありますので、その変化で悪影響がないか、考えてみましょう。
自分で手続きする方法
墓じまいを行っている手順が下記の通りです。
- 自治体から改葬許可申請書をもらう
- 現在の墓地管理者から改葬許可申請書に署名・捺印してもらう
- 改葬先から受入証明書をもらう
- お墓の使用者から承諾書に署名・捺印してもらう
- 書類一式を役所の窓口に提出する
何回忌のときに行うもの?
何回忌に墓じまいをしないといけない決まりはありませんが、十七回忌、三十三回忌、五十回忌などを目途に合祀墓に埋葬される方もいます。
墓じまいメリット まとめ
ここまで、墓じまいメリットを主にお伝えしてきましたが、まとめると次のようになります。
- 墓じまいのメリットは、「お墓を放置している」というストレスから解放されるなどがある
- 墓じまいのデメリットは、墓の撤去などの費用がかかることなどがある
- 墓じまいをしても直接的には不幸になりません
何度もいうようですが、墓じまいを考えるときは、自分だけで考え込まないで家族や親せきでよく話し合ってくださいね。
よりよい方向に向かわれますことをお祈りしております。